+僕ラノ距離+


縮まりそうで縮まらない

それが僕達の距離だった



手を伸ばせば届くのに

触れる事が出来ない



勇気を振り絞って伸ばす手は

いつも虚しく空気を掴むだけ



日常の他愛のない話をしたら

隣で君は笑ってくれる


穏やかに流れる空気

優しく満たされる幸福感



それが凄く心地良くて

君と過ごす時間が好きだった



それだけで良かったはずなのに

次第に物足りなさを感じるようになった



心に渦巻くモヤモヤとした醜い感情が

僕を包み込み、やがて支配する



「あの笑顔を独り占めしたい

 僕以外の人に見せないで」



それを理性で抑え込み

悟られないように笑って誤魔化す



そして今日もまた

穏やかな時間を君と過ごす



そのはずだったのに…

このサイクルを僕は壊してしまった


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3日後、僕はこの地を去る

胸に残るのは君への大きな罪悪感



君に見せる最後の表情は普段の僕で

僕が見る最後の表情は普段の君で



いつもと同じように

ただ笑って過ごしたいと思っていた



だから伝えない、伝えたくない

僕がこの地を去る事も



君にどうしようもないほど

惹かれている事も



そう思っていたのに

そう誓ったはずなのに



…我慢する事ができなかった


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突然の出来事に驚きを隠せない

君をぎゅっと抱きしめる



艶を纏い濡れた唇から

紡がれる拒絶のコトノハ



それを聞きたくなくて

そっと唇を塞ぐ



子供だましのただ触れるだけのキス

それなのに触れた所から感じる

温もりに体が溶けてしまいそうになる



交錯する視線が熱を持ち

胸と理性を焼き付ける



高鳴る鼓動は静まることなく

感じる吐息に全身が痺れる



ずっと望んでいた事だったのに

何故だか胸の疼きが止まらない



「これでもう…後戻りは出来ない」

友達という垣根を越えてしまったら

いつも通りの僕等には戻れない



戸惑う想いに揺れる心が

静かに警告を発した気がした



涙で滲む君の瞳に映るのは

ただ…滑稽な僕の姿だった


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引越しのために荷物を纏める



空っぽになった慣れ親しんだ部屋が

今の僕の心を表しているようで哀しかった



だけどそれ以上に

君を想うと悲しかった



最後に見た君の泣き顔が

胸に焼き付いて離れない



関係を壊してしまった僕には

当然の報いだけれど



君の心に翳りを残してしまったまま去る

その事実が、その大罪だけが

どうしても…心残りだった



時計の針はいつもの様に時を刻み

出発の時間まで1時間を切っていた



もうあまり時間は残されてないけれど

最後に、ケジメだけはつけよう



許しを請うつもりはない

気持ちを偽るつもりもない



だけど、僕はただ…ありのままの気持ちで

君ともう一度向き合いたい



もしかしたらまた…

僕は大きな罪を重ねてしまうかもしれない



だけど…


ただその一言を、どうしても伝えたい


「今までありがとう」と